Koncerto-3DA
2次元PIVデータからの3次元流れ場の導出
PIV×CFD / 予測子・修正子法 / 連続の式 / 時間平均場流れ評価

概要


Koncerto-3DAは、複数断面の2D2C PIVデータを基に、連続の式を満たす3D3Cベクトル場を再構成するデータ駆動型ソフトウェアです。
ボリュームPIV/PTVに比べ、機材負担と解析コストを抑えながら、立体的な流れ構造の理解を加速します。

計算の仕組み

対象領域を計算用セルに分割し、PIVで得られた複数断面の2D2C速度ベクトルを割り当てる。このときの速度ベクトルV*は、連続の式を満足しない。
(発散量∇·V*は0ではない)

発散量∇·V*を評価し、これを用いて導出した補正量を用いて、
発散量∇·V*を0に近づけるよう計算用セルの速度ベクトルを修正する。

予測子・修正子法により速度ベクトルの修正を反復的に行う。
反復計算により発散量∇·V*がほぼ0となると、すべての方向の速度成分が
近似的に求まり、対象領域内には3D3Cの速度分布が得られる。

計算終了後に3D3C速度場を出力し、三次元的な流れ場を確認できる。
得られた3D3Cデータは、近似的に連続の式を満たしているので、トレーサーや熱の分布などのスカラー量分布を予測するCFD解析にも利用できる。

コンター表示.png

反復計算 モニタリング画面

特徴

ワークフロー

O_2D_XZ.png

STEP 3図

 

R_XY_XZ.png

STEP 5図

 

比較(概略)

項目 Koncerto-3DA ボリュームPIV/PTV
機材構成 2D PIVシステム(カメラ1台) ボリュームPIV/PTVシステム(カメラ4台程度)
計測負荷
解析負荷
導入/運用コスト
適用シナリオ 研究/産業の幅広い場面 高度研究・専用設備

主な活用例

主な仕様

2D2Cベクトル(複数断面, Koncerto DATデータ)・粒子画像

予測子・修正子法による反復計算

設定可能(流速の設定/PIVデータからの補間データ)
ただし多くの場合、境界条件、物体の位置などの設定が必要なし

3D3Cベクトル、コンター、CSV、AVI
  

※仕様は改良のため予告なく変更となる場合があります。

FAQ

ステレオPIVは平面上の3成分(2D3C)。Koncerto-3DAは体積内の3D3Cを再構成します。

時系列データや高精度の計測を要する用途ではボリュームPIV/PTVが有利な場合もあります。機材/解析負荷を抑えつつ3D3Cデータを得たい場合にKoncerto-3DAが有効です。

現状では時間平均場での評価となります。将来的にはガルバノミラー等を使用した連続計測データを活用し、時系列データへの対応も検討しています。

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