LIIとは

LIIとは

レーザー誘起加熱法 (Laser Induced Incandescence:LII) とは、すすに対してレーザーを照射した際に、すすに含まれる炭素原子が光を吸収し熱に変換され、すす粒子の温度が上昇する際の、黒体放射を緻密に分光撮影し、その強度の現数時間を計算することで、エンジンの排気中及び周辺空気中のすす濃度と、ナノオーダーの粒子サイズを空間的及び時間的に測定する手法です。すすの質量、体積濃度、表面積、粒子数、一次粒子径平均値などのデータを取得可能です。

計測原理

LII 装置レイアウト図・原理

LII 装置レイアウト図・原理

Nd:YAGレーザから発振される波長 1064nmの光は数 mJにチューニングされ、計測ボリュームは、均一な強度と効果的な形状にフォーミングされます。
その計測ボリュームを通過する排ガス中のすすは励起加熱 (Induced Incandescence)されます。

LII 装置レイアウト図・原理

そして、集光レンズにより400nmと780nmに分光されます(Fig.1)。この励起加熱光の減衰強度と時間の比から温度が求まり(Fig.2)、グラフ勾配からPrimary 粒子径平均値が得られます。Primary粒子径平均値から励起加熱光I(P)を導入し、励起光全体I/I(P)から個数nを算出します。Flow rateが既知であれば、体積濃度・Flux等が求まります。