レーザー式カンチレバー流速計:LCA

流速計とは

レーザー式カンチレバー流速計:LCA

流速計とは、大気や水流の流れの速度それぞれを計測する機器全てを指し、様々な手法が存在します。気流や水流を測定する方式として、ピトー管に代表される風圧を測定する方式や、プロペラの回転を利用する風速計、加熱された物体が風により冷却される際の温度変化を利用した熱線流速計や、2本のレーザー交差部に現れる干渉縞を液滴や個体粒子が通過する際に描かれる干渉縞の周波数を計算するレーザードップラー式流速計、カンチレバーが流れによって微細に曲がる、その曲がり具合をレーザーと二次元ディテクターによって検出することで、流れの方向と流速の検出を行うレーザー式カンチレバー流速計などが存在します。

特徴

特徴
  • 熱線流速計と比べ高い耐久性、ハウジングは低熱膨張剤(インバー剤)を使用
  • 計測毎の較正が不要で、即時計測を実現
  • 1つのプローブで速度と方向の2成分を取得可能
  • キャリブレーション不要で水中と大気中の計測可能(防水プローブ)
  • データ伝送時の低ノイズ化を達成、遠隔操作を実現
  • 150kHzまでの高い時系列計測を達成

原理

2D-LCA 原理

トレーサー粒子を流さない方式の流速計測でよく用いられる熱線流速計とは、流れの中に加熱された熱線を設置し、流れを受けることで熱線の温度が下がることで内部の電気抵抗が変化する現象を利用し風速を測定する装置です。熱線の温度が下がり電気抵抗の変化を測定する定電流型と、熱線の温度を一定に保つように電流を制御する定温度型の2種類が存在し、今日では後者がよく用いられます。PIVのように大掛かりなセッティング不要であることから、画像法と比較した場合、手軽に乱流や境界層の測定が可能です。一方で計測の度に較正が必要であり、また測定環境そのものの温度変化に留意が必要など、高精度で計測するには注意が必要でした。

一方、レーザー式カンチレバー流速計(Laser Cantilever Anemometer)とは、プローブ先端に微細に稼働するカンチレバーチップを持っており、流れを受けることでチップが稼働します。チップ先端は、プローブより発せられたレーザーを受け、プローブ内に設置された2次元のディテクターを介して流速と流れの方向を検知します。キャリブレーションは所定の流速と計測角度、電気信号に対して行い、気中でも水中でもどちらでも行うことができます。キャリブレーションの操作は別途用意されたユニットで全て自動で実行可能です。

測定例

熱線流速計との比較

熱線流速計との比較結果

・熱線流速計との比較試験
・3m×3m
・グリッドを使用した乱流の計測
・4m/2 - 20m/s

レーザードップラー式流速計との比較 (水中計測)

レーザードップラー式流速計との比較(水中計測)

・レーザードップラー式流速計(MSE社製,miniLDV)との比較試験
・水中で測定
・主流0.57m/s
・プレート表面は多孔質素材

アプリケーション

アプリケーション
  • 風洞実験(空力、騒音)
  • 装置内の流れ(騒音、冷却)
  • 水の流れ(回流水槽、曳航水槽、造波装置)
  • 室内環境の流れ(換気効率、温冷効率)
  • PIVとの同時計測による多点計測

仕様

 

 仕様 信号処理仕様 LCA操作パラメータ
流速範囲 2-100m/s 温度環境 -17°C~70°C 温度環境 5°C~43°C
応答速度 150kHzまで 電圧 100 V 〜 220 V 電圧 +/-9V
空間分解能 100-400μm ローパスフィルター 40, 50, 60 kHz 消費電力 150mA
プローブ本体寸法

長さ22cm φ3cm

倍率 x2, x3, x4 出力電圧 +/-10V 
プローブ重量 180g 出力  USB 若しくは 2x BNC
レーザー出力 5mW  データ取り込み  USB
レーザー波長 670nm 同時取り込みチャンネル数 6ch,250 k samples / ch
レーザー クラス  Class IIIb  データレート 16 bit

システム一覧

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